e旅歩き旅 47日目 大潟村-秋田市

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予定では八郎潟町までの17kmだが、ちょっと中途半端な距離だ。もうちょっと先に宿がないか探したが見つからなかった。
5日頃から天気が下り坂になりそうなので、LANのない八郎潟の宿で足止めになるのも嫌だったので、天気のいい内にその次の秋田までの26kmも含めて歩くことにした。
43kmはちょっと長いが、夕食がない宿だから多少遅くなってもいいことにして歩いた。

大潟村の中を歩いていると登校中の小中学生にたくさん会った。
村の人口が3400人。村の中心部にすべての建物が集まって建っている。小中学校、幼稚園、短期大学、体育館、役場、農協、銀行、診療所、保健センター、防災センター、干拓博物館、商店街、ホテル、スケート場、公園・・・・。何でも揃っている。
その中に「生態系公園」と言うのがあった。是非見たかったが43km歩くことにしてしまったので時間がない。
やっぱり17kmにしておけばよかったかな? と思ったが見学せずに歩くことにした。

8基カントリーエレベーターは壮観 4万トン貯蔵できる
4万トン貯蔵できるカントリーエレベーター
農村には収穫した米や麦を貯蔵しておくカントリーエレベーターという貯蔵施設がある。
普通1基のカントリーエレベーターには円柱形の貯蔵パイプが10本並んでいる。
福井県の一般的な農村の場合はこれ1基が各地域毎に建っているが、さすがに大潟村ではこれが8基も並んでいる。
1基で5000t貯蔵できるそうだから、合計4万トン貯蔵できる勘定になる。秋田市の全人口が1年間食べる量らしい。
幅100mほどの直線道路 両側は桜並木
幅100mほどの直線道路
道路は2車線。車道の外側に3mほどの草むら、その外側に10mほどの並木、その外側に20mほどの緑地帯。合わせて道幅は100mほどある余裕の設計だが歩道はなかった。
並木はサクラが植わっていた。延々と続く桜並木が満開の頃は素晴らしい光景だろうと思う。
前も後ろも先が霞むほどの広~い一本道を一人歩いていると、何とも言えない幸せ感に包まれる。余分なものが何一つない広い大地。北海道は起伏があったがここは全く起伏がない水平な大地だ。
1時間歩いても状況が全く変わらない。こんな広さが味わえるのは日本中でここだけかも知れない。

途中の農道の交差点に北緯40度、東経140度の交点が2.6km先にあることを示す表示板があったが、ここも日本測地系で世界測地系と8.8秒の誤差(下中央画像)がある。
そこでGPSを日本測地系に切り換えてみた。ところが日本測地系でも正確な北緯40度ではなく、39度59分58.9秒だった。
どうやら道路に合わせて近似的に設定した40度ラインのようだ。世界標準の40度ラインは、この地点から約270m南へ行った所だった。
いずれにしても道路から北側に34mか南側に270mほど田んぼの中に入って行った所が緯度経度交会点ということになる。しかも道路の南側には用水があり、もし橋が架かってなければ世界測地系の40度点にはこの道路からは到達できないことになるので、行って見ることを諦めて通り過ぎた。

北緯40度ラインの表示板 世界測地系では8.8秒の誤差 交会点はここから東に2.6km地点
北緯40度ラインの表示板 世界測地系では8.8秒の誤差 交会点はここから東に2.6km地点
次の交差点で左折して東に向かうと、今度は東経140度ラインの表示板があり『1km先に東経140度北緯40度の交会点があります』と書いてあった。
ここも世界測地系では更に330mほど東へ行った所が140度ラインだった。
東経140度北緯40度の交会点にはモニュメントが建っているらしい。(交点プロジェクトの記事はここ
東経140度ラインの表示板 GPSではまだ59分46秒だった 世界測地系の140度ラインはここ
東経140度ラインの表示板 GPSではまだ59分46秒だった 世界測地系の真の140度ラインはここ
更に1kmあまり先の水路を渡った道路脇に高さ3mほどの土の山があり 『日本一低い山 標高0m』 と書いてあった。
その横に昔八郎潟だった頃の水面の高さを示すモニュメント 『八郎潟干拓記念水位塔』 が立っていた。
そう言えばここは海抜 -3m の地点だ。堤防がなければたちまち 『日本一低い山』 の頂まで水に覆われてしまう湖底なのだ。
モニュメントには 『満々たる水をたたえ、日本第二の広さの湖だった八郎潟は、世紀の大事業といわれた八郎潟干拓によって、昭和39年に広大な土地、緑の田園の大潟村に生まれ変わりました。人々はいつもこの頭上の高さに日本海の水面が広がっていることを忘れてはならない』 と記されていた。
道路脇の海面の高さを示すモニュメント 標高0mの日本一低い山 海面の高さを示すモニュメント
海面の高さを示すモニュメント 標高0m 日本一低い山 海面の高さを示すモニュメント

大型コンバインが稲刈りをしている音は聞こえるが、なかなか田んぼの方へ出る道がない。
ホテルから12kmほど歩いて田んぼの方へ出てみた。そこには親子2人で作業中の人がいたので話を聞くことができた。
大潟村の平均的な所有農地は15haだそうだ。日本の普通の農家の約10倍の広さだ。
40年たって農地をふやした人は50haを耕作している人もいるらしい。
農家の半数は秋田県出身、1/4は北海道、残りが全国各地からの出身だそうだ。

5haの田んぼには稲の穂が重そうに垂れていた いま全国の農家は後継者不足が深刻だが、この大潟村ではどうか尋ねてみた。
「若い人はこの村の中で働いているのですか? それとも村の外へ働きに行っているのですか?」
「ほとんどが村の中で働いています」
「学校の先生とかJAとか土地改良センターの職員などは外から働きに来てもらっている所も多いです」
「食える農業だから若い者も定着してくれるんです」
という事だった。
福井県の鯖江に無農薬有機栽培の米作りを17haの田んぼでやっている人(地元福井でも有名な人だが名前を忘れた)がいるが、そこへ2年前に見学に行ったことがあるとも言っていた。
広大な農地だけに、村の家からこの田んぼまで来るのに12kmあるらしい。
入植して2年間は100人くらい人を雇って手で植えたらしい。その後4条の田植え機、そして6条の田植え機となり現在は大型機械が何台も倉庫にあった。
息子さんも誇らしげに大型機械を操っていた。
32km歩いて「小泉潟公園」の方へ寄り道してみた。
地図に「湿原植物群落」と書いてあったので、興味を引いたからだ。
男潟、女潟の二つの潟があり男潟は水を湛えた普通の潟、女潟は葦が茂った潟で「湿原植物群落」とはこのことらしい。
この辺り一帯は秋田県の県立公園で博物館、運動場、テニスコートなどを備えた素晴らしい環境の公園だ。
水心苑という日本庭園もあり、奥が深そうだったが、日が傾きかけていたので入口部分だけ鑑賞して切り上げた。
旧奈良家住宅 この他にもこの辺りには立派な庭のある大邸宅が建っていた

この小泉潟公園は周囲数キロのサイクリングロードも整備されていて散歩やジョギングの人に多数出合った。
時間があったらゆっくり歩いてみたかった。やっぱり二日分歩くということは、余裕がなくなっていけない。
ゴールにたどり着くのが目的ではなく、歩く過程を楽しむ旅のはずだが・・・・・。
今日もまた反省の多い歩き旅だった。

データ
  • 2006.10.04(水)
単独
2.3km

7:41

8:14

1.9km

 

8:43

3.7km

 

9:32

1.4km

 

9:54

2.1km

 

10:23

3.7km

10:41

11:25

大潟橋
6.7km

 

13:22

11.4km

 

15:57

1.9km

 

16:25

7.9km

 

18:10

土崎港
歩行距離
43.0km
宗谷岬からの累計距離
1166.8km
行動時間
10時間29分
天気
晴れ
宿泊
ルートイン秋田
(LANあり)
費用
宿泊 6,100
昼食 390
夕食 780
その他 915
その他は お茶・牛乳・野菜ジュース・おやつ・入館料・ランドリーなど
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